どうすると自己組織化的にいい音楽が奏でられるか? VOL.03

コードタクトCEO後藤正樹さん× 自己組織Dev. 田原真人

人に寄り添って、活動が変わるような物にうまくしていきたい


田原
なるほどわかりました。
最初は後藤さん一人でプログラミングをしていたという話だったんですけが、 その後チームができというふうになると、今度は教育現場でどうやって協働を起こすかだけじゃなく、コードタクトのチームの中でどうやって”協働”を起こすかという会社の代表としてのものというのも出てくるじゃないですか。
そこについては今どんな風に考えて、どんな風に取り組もうとしているのですか。

後藤

そこについて言うと、サイボウズ時代もそうですし、最初にスクールタクトを 作った時もそうなんですけども、あくまでシステムでなんとかしようっていう発想が強かったんですよね。
サイボウズっていう会社もサイボウズ 「Office」とか「Garoon」というサービスがあって、そのシステムを使ってやっていただく。スクールタクトもそういうシステムがあってやっていただくという形になってるんですけど、
いざそれが自分の会社になってくると、もちろんシステムだけではダメで、まぁそコンテンツなりメソッドなりをそこに入れてかなきゃいけないわけですけど、そこに対して私がまだまだノウハウが足りなくて、今色々なコンテンツメソッドについてのトライアンドエラーをしているという形ですね。
ただ昔に比べると、そこの部分の情報は最近すごくたくさんあって、何でそれを僕らの今のこのメンバー 例えば僕らのメンバーっていうのはなんていうんでしょうね、大企業みたいに一流大学を出ていいテストの点数が取れてというメンバーだけではない、結構幅広い多様なメンバーなので、あとは、リモートだったりとか海外に人がいたりとか、結構幅広い多様性があるので、その時にどういうコンテンツメソッドを入れていくと一番いいのかっていうのを今探しているところです。みんなで。

田原
組織になって、その組織のリモートも含めたいろんなチームビルディングだったり組織の中の葛藤が起こったり、後藤さんの未来に向けてのイメージ像とかをアップデートしたりとか、それを製品に反映したりとかという、そういう循環っていうのは起こっていますか?
後藤
しますしますね。 やっぱりシステム一つとっても一筋縄でいかない部分があるので、 なんでしょうね。 やっぱり人には例えばですけど改めて視覚優位とか聴覚優位とか色々優位があったりとか、色々なタイプがいますよね、思い込んだらまっすぐいってしまうタイプとか拡散してしまうタイプの人とかいて、そういう多様な人たちと働くということがどういうことなのか日々考えています。
みんなが100%ハッピーなのは無理なので、お互いにちゃんと妥協点見つけるって 言ったところがすごく大切なわけだけども、それをうまくみんな共通認識を持ってやっていくということをどう結成していくのかということが、最近すごく難しいなと思ってるんですが、ここらへんを本当はぼくはサービス中に反映していきたいなと思ったりしています。
あとはそのちょっとしたその 心の機微の動きみたいなものというのはやっぱり至る所で出るわけですよね。
それこそちょっとした日々書いているテキストの文章が少し変わるもそうかもしれ ないし、普段スクールタクトを使っている時のアクセスのタイミング、ログインする時間が違うとか本当に(各機微に出ると思うので(?)★要確認24:58)何かそういったものをある程度自動的に集約していくとか、つまり何が言いたいかというと、
人の気持ちとかっていうのはもちろん難しいし、全員分把握するためには、もちろん一対一で対話していくのが重要だと思いつつも、やっぱりそれだけだと自分の経験不足とかも含めて補いきれないので、なんらかシステムのログも含めて総合的に見たいのでそれをちゃんと学校教育でもやりたいなってのがあります。
学校って子供たちが40人くらいいて、僕なんか今メンバーが20人ですけど、20人でも結構一人一人ちゃんと理解するのはすごい難しいなって思うんですね。
40人だとなおさら難しいなって思ってるので、なんかそういう人間関係とかも何らかでもいいから先生とか我々が参考になるような情報を出せるといいなあというのが今、結構取り組んでいるところですね。

田原

スクールタクトの先生側の画面で、生徒の相互のコミュニケーションがグラフ化して、例えば孤立している子とかがそこのデータから見える化する機能があるじゃないですか。 そういうのはまさに後藤さんが今おっしゃっていたような、人数が多くてちょっと見れないけど、それがテクノロジーのアシストで、データのおかげで気づけるみたいな、そういうサポートを作りたいみたいなところからきてる機能だったりするんですか?

後藤
そうですね。そこらへんをすごく深ぼって、色々実験しているところです。 また新しい機能を作ろうと思ってるんですけど。
後はやっぱり人間関係もそうですし、テキストで書く内容とかもやっぱり例えばこのキャンバスに対して書くときも自信がないと、どうしても文字がちっちゃくなるとか、自信がないと端っこに書くとかそういうのってやっぱり出るんですよね。
そういう機微な情報をちゃんとキャッチするようにして、その人の気持ちに寄り添うときのサポートになればなと思ったりしてます。

田原
なるほど。 最後に何か今日話の中で言い残してこれは最後に言っておきたいみたいな事が あればと思うんですけれども、何かありますか。
後藤

一斉授業とか協働学習とか PBL(Problem-based Learningの略で、日本語では課題解決型学習や問題発見解決型学習などと訳されています。)とかいろいろなものがあって、今転換期かなと思うんですけども、べつに一斉授業がダメというわけでもないし、協働学習だけやればいいってわけではないので、 それぞれの学校なり、それぞれの生徒にちゃんと合ったように。。。
だいたい道具を使ったりとか製作になるとこれをするんだってなりがちなんですよね。
それがゆとり教育が失敗した理由だったりとかするので、なんとかうまくそういった、人に寄り添って、活動が変わるような物にうまくしていきたい。
そのためにはいろんなログを先生にフィードバックしていけるといいのかなって思って活動してます。 最近はそんなことばっかり考えてます。
田原
なるほど。 今教育がすごいアップデートしていくところで、多分協働学習って、スクール タクトみたいなツールがないとなかなか進まなかったっていうそのツールがあるおかげでできることっていうのがある一方で、
何のためにやるのかとか、何を実現したいっていうのがあってツールがあるっていうことの中この両方が同時にアップデートしていくタイミングだなぁと思っていて、
後藤さんは多分その両方を考えながら、教育はこうあるべきでそのためにツールはこうあるべきでというのを考えている数少ない方の一人だなぁと思っているので、 今後の展開がとても楽しみだなと思っております。
本日はどうもありがとうございました。
後藤
ありがとうございました。
まずは気軽にお問い合わせください
自己組織ディベロップメントに少しでも関心を持っていただいた方
まずは、気軽にお問い合わせください。キュレーターが、お話をうかがわせていただきます。