コミュニティのアイデンティティ開発事例VOL.3

井尾佐和子さん × 自己組織Dev. 田原真人

目に見えない「無形の価値」みたいなもの

井尾
我々が言っているその本来の自分を生きるワタシクリエイトいうことが社会的に必要になったっていう時代の変化もあります。
今までは、役割を生きていればよかった、与えられた仕事を回していくことが組織の中で生きていくことだった、みたいなことが当たり前だったのが大多数だと思うんです。けれどもこれからの時代って、そういうポジションかどんどん AI に奪われていったりとか、本当にクリエイティブに作り出す力っていうのが必要になってきた時に、あなたは何者で何が提供できるんですかっていうことが問われてきます。
本当に自分が内側の願いとして、社会の循環の源になれたらどんな風に感じるんだろうということへ変わってきてると思うんですよね。
また繋がりであったりとか感性的なものであったりとか感情的なものだったりとか、目に見えない「無形の価値」みたいなものが見直されているからこそ、そういったものを重んじるコミュニケーションであったりとか自分の中でも価値観を再定義していく必要があるっていう時代の中で、この「私を生きる」っていう世界観が伝わる人が増えたし、それによってこのコミュニティに関わる人も増えたと思います。
私たちの説明が悪くて伝わらないっていうことではなくて、これはジェンダーの課題とかも同じことが言えると思うんですけど、社会の構造っていうのが変わらない限り変えていけない部分であると。

一人の責任とかではなくてそれに近い感覚だっていうのは前々から薄々感じてたんですけど、オセロがひっくり返るじゃないですけれども、伝わりやすいというかみんなの中に見たものがこの20年を経てあったのかなっていうので、それをしっかりと感じてた人達なんだけど世界が違うもんだから不安があったんだろうけど、それでも信じ続けて、その期間っていうのは投資家と同じだなと思います。
存続して欲しいことに対して関わり続けるわけですから。
田原
コミュニティの未来にかけているということですもんね。
井尾
はい。そういうところが、私は素晴らしいなと思って、誰でも出来ることじゃないので
ヒエラルキー的に階層を作るのではなくて、役割としてより内側の役割を担ってくれるメンバーっていう風にさせてもらっています。
前はもっと全体をざっくりと扱ってたんですけど、そこまでしっかり丁寧に見て、コミュニケーションを、差別という意味ではなく区別していく必要があると思います。
同じ世界を見たいっていう感じとかありながらもコミュニケーションというところではやっぱり変えて行かなきゃいけないのかなみたいなのも知り合いの開発のちょっと前ぐらいに感じてたところで、コミュニティ全体ではなく、ファウンダークルーと一緒に開発したっていうのもそういった意味で、丁寧にレイヤーを見て行くみたいなことを大事にした結果だったりします。
田原
そうですよね。

言葉にまだなってないものを言葉にしていく時に、言葉になってないものを共有して粘土を一緒にこねられるみたいな感じ。粘土をこねられる人と、それって何ですかよく分かりません、良さそうなんだけどよくわかりませんっていう、粘土を触ってる感覚がない人っていうのが混ざっているときに、もうちょっと分かりやすく表現したいときに、いったん粘土をこねられる人で集まって言語化して、分かりやすくすることができたから、ちょっと外から見る人が入って来れるというのがあると思います。
それがインクルージョンみたいな考え方で捉えると、「みんなでやらなくちゃいけないんじゃないか」って思えがちなんだけど、よりインクルージョンを長期的に捉えて、その時に必要な人で集まるとか、段階的に広げて行く方法が大事になるなと思います。
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